先日クラブワールドカップを制したバルセロナFCの強さの秘密を知りたい、ということでこんなセミナーに行ってきました。

バルセロナの指導法、戦術論を学ぶ

ちなみに、ワタクシはサッカーは「ど」がつくほどのシロウト。

まーでも、曲がりなりにも人にものを教える職業に就いているので、その意味でも発見はあるかなー、と期待していきました。

で、結論としては、「バルセロナのサッカーから学ぶものはない」、と。そのココロは

あの異次元の強さって、特殊な育成環境とメッシという異能と、グアルディオラという天才的なコーチがかみ合ってこそ初めて生まれる気がする。

逆にいえば、そのような要因がそろわないという制約条件を抱えているフツーのサッカークラブが目指すべきものではないな、という結論です。

なので、バルセロナの話はおいておいて、普通の(普遍的な)サッカーに関して色々発見があったのが面白かったです。

ちなみに、進行役の小澤一郎さんが見事な仕切で、セミナーは非常にスムーズに流れていきました。ゲストの徳永尊信さんは技術論、戦術論がお得意な様子でしたが、やりとりの中から参加者全員が興味を持っているLPを引っぱってくるのがお上手。質疑応答における質問のハンドリングもシロウト離れしていましたしね。あえて言えば、会場との対話がもっとあった方が面白かったと思いますが、サッカー関係者はあんまり好きじゃないのかな。

以下、学びのポイントを。

●良いサッカー選手は、判断が正確な選手

●とはいえ、なにをもって「正確な判断」とするかを決めるためには、チームとしてのゲームプランがなければならない。すなわち、組織は戦略に従う。

●育成のためには、ひとつ上、二つ上の世代のプレーを見せるのが有効
これが可能なのがバルセロナ。これをやりにくい日本においてどう実装するかが課題
練習に取り組む態度に関しても、これはおそらく有効

●ジュニアの育成のために良い本はあるか?(個別の質問)
うーん…(と、しばらく言いよどんで)サッカークリニックとか?本もいろいろあるが、目次をチェックしてあまり「細かく書いていない」本の方が良いのでは?
→これ、面白いね。もうちょっと突っ込みたかった

●戦術
サッカーは、シューターにいかに前を向かせるか、というスポーツ
そのために1時代前の流行が縦へのくさびのパス
バルセロナがやっているのがコントロール・オリエンタード
サッカーは、いかにミスをなくすか、というスポーツ

●バルセロナの特徴と強さの源泉
サイドの深いところまでえぐっても、クロスをあげない
→むしろ、細かいパス交換でバイタルエリア付近で前を向く選手を創り出す
ポゼッション
選手が二つ以上のポジションをできるポリバレンスを持っている
流動的な、ポジション式(場所)のポゼッション

●育成と練習方法
ミニゲームのタッチ制限
ジュニアは、「ボールを持てる選手がいい選手」という思いこみがあるので、それをはずす
切り返しができるように3タッチまで
自分のエリアの足元で受けてはいけない、というルール
試合を意識してポゼッションとシステムに当てはめる(バルセロナはゲームプランがあるからこそできるのだが)

この記事を書いた人

MBAの三冠王木田知廣

木田知廣

MBAで学び、MBAを創り、MBAで教えることから「MBAの三冠王」を自称するビジネス教育のプロフェッショナル。自身の教育手法を広めるべく、講師養成を手がけ、ビジネスだけでなくアロマ、手芸など様々な分野で講師を輩出する。

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