シンメトリー・ジャパン代表 木田知廣ブログ, Stay Hungry, Stay Foolish

社員のビジネススキルを加速するMBA式人材育成

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クリエイティブが加速するチームビルディング を教育的観点から考えてみる

   

クリエイティブが加速するチームビルディングと言うイベントに参加してきました。ウェブディレクターをメインのターゲットにしたイベントなので、門外漢の私にとっては若干ハードルも高かったのですが、結論としては面白かったです。

いやね、IT業界って、独特の内輪受けの雰囲気があるじゃないですか。あれ、苦手なんですよ、私。なので、行く前は「かったるいな~」と言う気持ちも正直あったんです。でも、主催したロフトワークさんの社員の方はみないいかんじ。

で、イベントの内容に関しては、誰かアップしてくれると思うのでそちらにお譲りして、「社会人向けの教育」という観点からイベントを振り返ってみたいと思います。キーワードは、「メタ層の学び」ね。

参加の動機はチームビルディングの方法論

まず、そもそもとして私がなぜこのイベントに参加しようと思ったかというと、ロフトワークさんがやっているチームビルディングの方法論を知りたかったから。先行イベントのレポートを見ると、

  • 打ち合わせをしない
  • 議事録を書かない
  • キックオフをしない

と、なにやらすごそうじゃないですか。

これを追体験するという形で、イベントはワークショップ形式で進められます。6-7人で1グループになって、「美しい」をコンセプトに、関係者全員の価値観や経験、語感を掘り下げながら、コンセプトマップとストーリーボードを作成しました。

教育的観点から、イベントの目的を再定義

これ、想像できると思うんだけど、各グループに1名ついたファシリテーターの方はけっこう高度なことをやってたんですよ。結果として、難しいテーマであったにもかかわらず、ある程度のクオリティの成果物はできたと思います。

ただね、成果物を作ることがメインになってしまったのは、ちょっと残念だったかな、と。というのは、このセッションを教育という側面から考えると、本当に大事なのはそこじゃないと思うんです。むしろ大事なのは、参加者一人ひとりが「成果物を作るためのノウハウとスキルを獲得する」ことであって、この目的のためには、成果物を作りつつも、「ファシリテーターが問いかけをする時のコツは?」、「話がつまってしまった時の広げ方は」、「何を持って成果物の良し悪しが決まるのか」などの話が必要だったと思うんですよね。

で、これが我々の言葉で言う、メタ層の学び、です。成果物を作るという具体層(=ベタ層)で活動しつつも、一歩引いた抽象的な視点から「それを可能ならしめるノウハウ・スキルを明示する」(メタ層)、を参加者が獲得することを目的にする、と言う考え方です。

私の主催する講師養成セミナーに参加してくれた方はお分かりの通り、このベタ層が「プレゼンテーション層」、メタ層が「ファシリテーション層」になりますね。そうすると、3層目の「ディレクター層」にも想像が及ぶのではないかと思いますが、下記の整理になります。

ディレクター層 (D) より効率的に下記を獲得する行動様式を獲得する
ファシリテーション層 (F) 成果物を作成するノウハウ・スキルを知る・獲得する
プレゼンテーション層 (P) 成果物を作成する

EdTechのためにも教育に目を向けて

このPFDの三層構造は教育のキモになるものなんだけど、IT業界の方には今イチピンと来てないかもしれません。て言うのは、ちょっと前だけどサイバーエージェントさんのやっているTech Kidsという子供向け教育プログラムにウチの子を参加させたことがあって、その時も同じことを感じたので。Tech Kidsでも、時間のほとんどはアプリの作成に割かれていました。参加者が小学生であることを考えるとしょうがないのかもしれないけれど、「もう一声」欲しかったんですよね。アプリ作成というプレゼンテーション層でなく、アプリを記述する言語はどのように動くのか?アプリの企画はどうやって考えるのか?いいアプリ、悪いアプリの違いは何か?というファシリテーション層の学びがあった方が、広がりを持つのにな~と思ってしまいました。単純に考えても、アプリの作成だけやっているだけだリテンション率が悪いのでは?と他人事ながら心配したりして。

先日も書いたけど、EdTechが「周回遅れ」といわれつつも根付いていこうという中、IT業界の方にも「教育」の本質にもうちょっと目を向けてもらえると、よりよいものが生み出せると思っています。

team building photoPhoto by Create-Learning Team Building & Leadership

追記:社名を間違えていました。大変失礼しました。

 - EdTech

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