本日付けの日経朝刊に、「スーパーグローバル大『外国人教員等』 実態は経験浅い日本人」と題された論考が掲載されていました。いわく、文部科学省の掲げる大学のグローバル化は、数値指標は高いものの実態はともなっていないという批判です。

内容自体も極めて真っ当ですし、著者の苅谷剛彦先生といえば東大での研究・教育にもたずさわっていた方ですから、説得力があります。てか、兼任していた東大の教授職をなげうってオックスフォードに注力しているのは、ここら辺のことが問題意識としてあったのかな。

で、この記事を読めば読むほど「日本の大学の国際化って必要なの?」と思ってしまいました。これまで教育というのは「対面」という性質上、きわめてローカルなものでした。そうすると、日本人のグローバル化のためには日本の教育をグローバル化しなければならない、という結論は妥当ですよね。でも、最近は海外の教育サービスを日本で受けられるようになってきていて、その前提条件が変わってきています。

いまは苦戦しているとは言え、MOOCsは10年ぐらいのタイムフレームで考えるならば間違いなく定着していくでしょう。さらに、ここら辺が日経新聞の侮りがたいところなんですが、上記の記事の横には「働きながら海外大MBA 受講生獲得へ魅力アップ」と題された記事が掲載されていて、海外のMBAが日本においても取得できることが紹介されています。

ということは、グローバルが必要な教育は海外発のコンテンツ/教授陣に任せて、日本の大学は日本でやるべきことに注力する、という棲み分けも十分成立するでしょう。国策としてそれでいいのか、という議論は別にして、一消費者の立場で考えると、日本の大学の変革スピードにあまり期待はできないんですよね。

だって、2014年秋には経営共創基盤の冨山和彦CEOが、いわゆる「G型大学L型大学」を提言したわけですが、これに対する大学側からの反発も強かったと聞きます。つまりは日本の大学をグローバル化に向けて変革するにはものすごい努力が必要なわけですよね。そうすると、そこに予算をかけてもしょうがないと思うんですよね。

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