高校の同窓会に行って来た。
正直言って、行くのはイヤだった。
なぜって?
高校時代には良い思い出なんてひとつもないからだ。
当時は陸上部の長距離。ホントに、命を削るように練習してたと思う。それ以外考えていなかったし、考える余裕もなかった。
だから、クラスメートとの楽しい思い出なんてない。まともなつき合いもなかったわけで、今さら同窓会に行ったって、「初めまして」から始めなければならないし、カッタルイったらありゃしない。
でも…。本当はもっとイヤなことがあるんだ、きっと。
クラスメートを通じて、イヤでも高校時代の自分自身と向き合わなければならなくなる。あれだけ練習しながらも、実績を上げられなかった自分。それを見直すのは、苦痛以外の何ものでもない。過去からの亡霊、というか、妄執というか、可能であれば避けたいものだ。
結果としては、行ってみて良かった。いろんな人と話せたし、ぜんぜん違和感を感じなかったから。「木田くん、変わったね?」と言われて、酒の肴にされながら飲むのは悪いもんじゃない。
でも、話をしながら、自分だけは気づいていた。「あー、ぜんぜん変わっていないな」って。
なにが?
いや、そりゃ、髪型やメガネは変わった。でも、根本にある価値観、たとえばそれは、「目標を定めて、そこに向けて自分の行動を律していく」、「目標の達成のためならば、短期的な楽しみは犠牲にできる」、そんなところは今も一緒だとつくづく感じたんだ。
なんか、初めて、それこそ高校を卒業して以来、20年たって初めて、過去の自分と正面切って向き合えたような気がする。
「亡霊」と和解する日も、いつかきっと来るのだろう。
この記事を書いた人
木田知廣
MBAで学び、MBAを創り、MBAで教えることから「MBAの三冠王」を自称するビジネス教育のプロフェッショナル。自身の教育手法を広めるべく、講師養成を手がけ、ビジネスだけでなくアロマ、手芸など様々な分野で講師を輩出する。
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