パワハラする人の共通項で注目された「ダークトライアド」という性格特性。でもいま、見直しの機運が高まっているようです。
ダークトラアド=キャベリアニズム x サイコパシー x ナルシシズム
まずはダークトライアドの定義から。これは、
- マキャベリアニズム
- サイコパシー
- ナルシシズム
という特性を持った性格、となります。
なんとなくイメージは分かりますよね。職場にいる邪悪な「アイツ」のことだとピンとくる方も多いはず。
そしてこのダークトライアドが注目を集めたのは、パワハラをする人は、まさにこれと指摘されたことがキッカケです。
フレームワークとしては稚拙なダークトライアド
でも、個人的にはこのダークトライアド、ピンときませんでした。だって、「マキャベリアニズム」って測定できるの?って疑問に思いますよね。
しかも、この3つの要素って実は相関関係が高くて、ナルシシズムでサイコパシーだからマキャベリアニズムになっていると考えられます。
なので私は、こんなツイートをしたことがあります。
【MBAの心理学】(要検証)デルロイらが提唱するパワハラ行為者に特有の性格的傾向が「ダークトライアド」、マキャベリアニズム、サイコパシー、ナルシシズムからなる。もっとも、その3つは相関しているので、フレームワークとしては稚拙か #心理学 #MBA pic.twitter.com/5dxQSeFpoS
— 木田知廣 (マサチューセッツ大学MBA講師) (@kidatomohiro) December 22, 2024
そしたらやっぱり、学問の世界でも見直されてるそうじゃないですか。
ダークトライアドではなくアンタゴニズム
詳しくは鈴木祐三のブログに譲りますが、
あいまいすぎて、結局よくわからない
とのこと。そりゃそうだ。
そして、ダークトライアドに変わっては「アンタゴニズム」という性格特性が提唱されている、と。
津野香奈美先生のパワハラ上司を科学する (ちくま新書 1705)を踏まえると、
アンタゴニズム x 外向性
がパワハラする人の共通点とまとめた方がすっきりしますね。

この記事を書いた人
木田知廣
MBAで学び、MBAを創り、MBAで教えることから「MBAの三冠王」を自称するビジネス教育のプロフェッショナル。自身の教育手法を広めるべく、講師養成を手がけ、ビジネスだけでなくアロマ、手芸など様々な分野で講師を輩出する。
ブログには書けない「ぶっちゃけの話」はメールマガジンで配信中。
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