KADOKAWAさんから電子書籍の印税のお手紙をいただきました。ちゃんと書いてないけど、おそらく2015年上半期分。金額は21,518円。まあ、そんなもんですよ、電書なんて。てか、これでもよく売れている方だと思う。
さて、では問題です。ワタクシの著書、「ほんとうに使える論理思考の技術」が、もっとも売れた電書スタンドはどこでしょうか?
当然、1位はぶっちぎりでアマゾン。ぶっちゃけ、半分以上はアマゾンで売れています。Google Playブックス、Apple iBooksはそこそこ健闘、楽天Koboは鳴かず飛ばず…という中、意外なところが2位に入りました。てか、すいません、ワタクシこの電書スタンドは知らなかった。
それが、hontoです。
え~、なんでもwikipediaによると、大日本印刷(DNP)さんとNTTドコモさんのJVにより2010年から始まったらしいです。電書のフォーマットが多いのが特徴らしく、
とのこと。なるほど、端末を選ばず買えるのは嬉しいですね。その後、
bk1、丸善、ジュンク堂、文教堂などDNP系列のオンライン書店サイトの商品ページへのリンクボタンを配置しており、大日本印刷としては電子書籍コンテンツと紙の書籍どちらもシームレスに購入できることを狙いとしている。
ということなので、なにやら戦略的ではないですか。考えてみると、電子書籍というのは印刷会社にとっては完全な逆風なのでしょう。わざわざ紙に印刷する必要性は徐々に減っていくわけで。この逆境に対するDNPさんの戦略的なアクションがhontoに結実したと言うことでしょう。
とはいえ、上述の通り電書の販売はもはやamazonがデファクト。コトラー先生の言うポジションで言うと、マーケットシェアにより下記の通り分類されるそうですが、すくなくともワタクシの電書の売上で見る限りチャレンジャーにすらなれていない状況です。
- リーダー(40%)
- チャレンジャー(30%)
- フォロワー(20%)
- ニッチャー(10%)
なので、hontoがDNPさんにとって戦略的な位置づけである限り、Amazon1強に対してどう戦っていくか、もしくは戦わないのか、という選択がいずれ迫られることになるかと思います。個人的には、Amazonと同じ土俵で戦うよりは、バリューチェーンの別のところを統合した方が良いような気がします。てかこれ、戦略ケースとしては面白いな。
この記事を書いた人
木田知廣
MBAで学び、MBAを創り、MBAで教えることから「MBAの三冠王」を自称するビジネス教育のプロフェッショナル。自身の教育手法を広めるべく、講師養成を手がけ、ビジネスだけでなくアロマ、手芸など様々な分野で講師を輩出する。
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