こんにちは。MBAの三冠王、シンメトリー・ジャパンの木田知廣です。
サッカーにわかファンの私としては、観戦力を高めるべく日々勉強。その中でも毎回参考にさせていただいているのが、岩政大樹さんのブログ。
その中で、先日のサッカーワールドカップ、ベルギー対日本代表に触れたものは、色々と考えさせられました。
ピッチの「外」を感じさせる岩政大樹さん
まずはブログ主、岩政さんの紹介です。鹿島アントラーズを皮切りにプロサッカー選手の道を歩まれ、日本代表にも選出…というのはまさに「王道」的なキャリアですが、実は面白い(興味深い)ことをいろいろとされています。
そもそもが、東京学芸大学に一般入試で入学したというところも異色だし、鹿島退団後はいろんな変遷を経て、東京ユナイテッドFCに「選手兼コーチ」として加入したというのも、面白いですね。
先日のメルマガにも書きましたが、サッカーはフィールドの中以上に、「外」で起こっていることの方が重要だと思っている私には、いろんな示唆を与えてくれる方です。
サッカー観戦力を高める記事
その岩政選手がワールドカップのベルギー対日本戦をレビューしたのが「怯まず挑んだベルギー戦。『日本らしいサッカー』は輪郭を見せ始めた」と題された記事。陣形とマッチアップのパートは、「ふむふむ、なるほど」と勉強になります。あるいは、
柴崎選手は、最初は原口選手の足下にパスを出すつもりだったものを瞬時にスルーパスに変えました。
というところは、「すげぇー、そんなところまで見えてるんだ」と驚嘆。まあ、柴崎選手のプレーは、鹿島つながりで余計分かりやすかったのかもしれませんが。
日本サッカーが「次」にいくために必要な「健全な対立」
で、問題は後半。失点になると、岩政選手の筆致は途端に慎重になっていると感じました。
失点シーンについて細かいところを挙げればキリがありません。1失点目のクリアはどうだったのか。2失点目のラインを上げる判断はどうだったのか。
中略
しかし、それを指摘するのはあまり意味のないことで、結局は力不足。相手が日本を上回ったということだと思います。
と。
ここからは想像ですが、失点シーンはどうしてもミスを指摘せざるを得なくて、「犯人捜し」になってしまうのを避けたかったのではないでしょうか。ましてや岩政選手はディフェンダーですから、そういう犯人捜しがいかに意味の無いことかを、誰よりも分かっているでしょう。
ただ、実は、ここにこそ日本のサッカーが次のステージに行くための秘訣があるような気がしています。
これはサッカーに限らずビジネスでもそうですが、組織の問題に取り組む際、犯人捜しはよくあるじゃないですか。あるいは逆に、犯人捜しに陥るのを恐れるあまり、他人を健全な意味で批評しないなんてことも。そうすると、お互いに無関心になっていって、組織はいつまでたっても強くならないと思うんですよね。
これを改めて、犯人捜しにならずに、でも悪いことは悪いと指摘合える、そんな「ディスカッションできる」環境があると、組織が強くなると思うのです。
英語では「Constructive Confrontation (健全な対立)」という言葉がありますが、まさにそれ。
サッカーチームは、その国の文化を良くも悪くも凝縮しています。であれば、日本全体で健全な対立できるようになったとき、日本代表サッカーチーム内、あるいはより広くサッカー協会内でも公明正大なディスカッションができて、それが次のステージに進む推進力になるのだと思います。
この記事を書いた人
木田知廣
MBAで学び、MBAを創り、MBAで教えることから「MBAの三冠王」を自称するビジネス教育のプロフェッショナル。自身の教育手法を広めるべく、講師養成を手がけ、ビジネスだけでなくアロマ、手芸など様々な分野で講師を輩出する。
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