タイムマネジメントはあらゆるビジネスパーソンの悩みのタネ。それを解決するのがMBAで学ぶ方法論で、そのキモはタスクの見える化と優先順位づけにあります。…ただ、原則だけを知っても意味がないので、具体的な方法論を紹介します。スマホアプリのgoogleキープ、ポストイット、そしてノートを使った3層構造の方法論です。これを知れば、タイムマネジメントの達人になれること間違いなし。

タイムマネジメントできないと生き残れないMBA

MBAがものすごくハードなカリキュラムというの、聞いたことあるでしょうか?たとえばこの教科書。学期の最初に買うわけです。ちょっと思いますよ。うわー、ぶ厚いな。しかも、全部英語ですからね。当たり前ですけど。

ところが。授業が始まると、言われるわけです。じゃあ来週までに第1章から第4章まで読んできて、みたいに。え~っ!ですよ。1年かけてこの教科書を読むんじゃないの?

すると、先生は言うわけです。「本を読むって知識のインプットじゃない?そこには時間をかけても意味ないよね。むしろ、知識をいかに現場で使うか、それを討議するのに時間を使おう」。だから、教科書を読むのは超スピードだよ。

そうすると何が起きるかって言うと、在学中からタイムマネジメントが磨かれるわけです。というか、磨かざるを得ないです。そうじゃないとついていけませんからね。そんな生活を2年間していると、それはタイムマネジメントはうまくなりますよね。

ていうか、実はこれ、学校が意図的にやっています。学生に時間のプレッシャーをかけることで、ある意味タイムマネジメント上手にさせるわけです。MBAって研究者育成ではないですからね。あくまでも実務家養成です。実社会でも「使える」人材を生み出す工夫のひとつです。

googleキープでタスクの見える化

そこに改良を加えて、今私がやっている時間とタスクのマネジメント方を紹介します。まず基本は、自分がやるべき事を明らかにすること。そのために私が使っているのがスマホの音声入力アプリです。googleのキープというモノですけどね。

仕事をしながらは当然、食事の時も歩いているときも、思いついたから音声メモをとるんです。これ、意外と大事で、何かいいアイデアってふとしたときに思いつくじゃないですか。あ、あの問題、こうすれば解決できるよな、みたいな。

それを忘れちゃったらもったいない。だから、その場でメモ。しかも、googleキープの場合、音声を文字化してくれますからね。後で見返すのに便利。だって、いちいち音声を聞き直さなくて済むわけじゃないですか。一覧性が高いですからね。

そういう風に溜めたスマホ上のメモ、すぐ対処、処理できるときにはパッとやっつけますが、ちょっと時間がかかるときがあります。そしたら、書き写すんです。ポストイットに。これね。

もう、タイムマネジメントに使うポストイットは大きさが決まっています。5cm x 4cmのこれね。この1枚のポストイットにひとつのタスクを書き出します。それで、また可視化ですよね。

そして、そのタスクが終わったら、ポストイットをはがして捨てる。これ、見えます?捨てたのを溜めとくの。そうすると、いかにも「やった感」がでるじゃないですか。これがあるので、ちょっとめんどくさいタスクもやる気になるという効果があります。

ちなみに今、飯野先生の「仕事が早いのにミスをしない人は、何をしているのか?」って本を読んでいますけど、まったく同じことが書いてありますね。っていうか、これが元ネタだったかもしれません。飯野先生いわく、「このタスク終了後の丸めて捨てる感覚に優るものは、まだ私は知りません。今の時代にあえて付箋のTodoリストをオススメする理由も、この爽快感ゆえのものです」。まったく同感です。

3層構造で優先順位づけする

で、本当はこれ、ポストイットの位置を工夫して優先順位づけをすると良いですけどね。例のアイゼンハワー・マトリックスみたいに。アイゼンハワーさんってね、もともとは第二次大戦のアメリカの将軍で、ノルマンディー上陸作戦を成功に導いた人って言われています。そのアイゼンハワーさんが発明したのがタスク管理。

縦軸が重要度、横軸が緊急度、って言う風に軸を切って。重要か重要じゃないか、緊急か緊急じゃないか。当然一番大事なのはここ。重要で緊急度が高いモノですが、ポイントはここ。緊急じゃないけど重要度が高いものを忘れないようにしましょう、ということ。

私のこのポストイットは、そこまではやっていません。なんでかって言うと、緊急じゃないけど重要なモノって、どんどんたまっていくんですよね。あ、後でしっかり考えよう、みたいに。そうすると、ポストイットを貼る場所がなくなっちゃいます。だから、そういうものは、別のノートにまとめています。

ちなみにそこには、将来のことをいろいろと書いておくのね。たとえば、行ってみたいところとか。ほら、あるじゃないですか。旅行に行ってみたいんだけど、今は時間がない。それを忘れちゃうんじゃなくて書き留めておくわけです。このライブ配信の前に見返したら、こんなのが載っていました。アメリカのイエローストーン国立公園のオオカミツアー、北海道の犬ぞり体験、絶叫系アスレチック マッスルモンスターなどなど。いいですね。行ってみたい。

あ、もちろん、行ってみたくていったところもあります。たとえば、司馬遼太郎記念館とかね。大阪なんだけど、中心部からちょっとハズレていて行きにくいんで、時間がないと脚を伸ばせなかったですね。でも、行ってよかった。

司馬遼太郎ファンの方はご存じだと思うんですけど、例の、書庫の上の方に坂本竜馬の影が現れたってヤツも、この目で見てきましたからね。うん。ファンならば一度は行くのがお勧めです。

ということで、まとめてみましょう。MBAで学んだタイムマネジメント、重要なのはタスクの見える化と優先順位づけ。そのためには3層構造で整理していて、第1層、超短期はgoogleキープ、第2層、中期はポストイット、第3層の長期はノートにまとめています。

ぜひ参考にして、ご自身なりのタイムマネジメントの手法を編み出して下さい。

この記事を書いた人

MBAの三冠王木田知廣

木田知廣

MBAで学び、MBAを創り、MBAで教えることから「MBAの三冠王」を自称するビジネス教育のプロフェッショナル。自身の教育手法を広めるべく、講師養成を手がけ、ビジネスだけでなくアロマ、手芸など様々な分野で講師を輩出する。

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