このライブ配信では、ChatGPTと協働する働き方、私は「AIフレンドリーな働き方」と呼んでいますが、これを紹介します。というか、そもそもとしてChatGPTとは。ときどき、「検索のためでしょ?だからGoogleが焦っているんだよね」と思っている人がいますが、これは誤解です。むしろ、ビジネスのありとあらゆる側面、つまり検索、情報収集、相手にあわせたアウトプット、すべてを自動化してくれるものです。では、どうやって使いこなすか?それが、AIフレンドリー、その鍵は「文章力」にあります。

ChatGPTにまつわる誤解

ChatGPTに関しては、大きな誤解があると私は思っています。というか、私も誤解していました。というのは、ChatGPTって検索ツールだと思ってたんです。たとえば、こんな感じね。「最近の新入社員の傾向を10個挙げてください」。そうすると、出てくるわけです。「デジタルネイティブであること」、「ワークライフバランスへの関心」などなど。

それを見て、あー、そー、ふーん。なんだかあたりさわりのないことしか出てこないなって思いました。結局、自分で検索しても、そんなに大きく変わるわけではない。この時点で、「あ、ChatGPTって『まとめ検索』するサービスなんだ」って思っちゃいました。ところが、誤解です。

で、次の誤解。あるとき、ChatGPTにメールの文面やブログの記事を書かせることができるって聞いたんで、やってみました。実際にやってみると、すごいです。ブログの記事とか、ちゃんと見出しをつけたものを出してくれるし、メールの文面も内容を指定すると、それっぽいのを書いてくれます。人間が書いたと言われても気づかないぐらいです。

で、思うわけです。あ、なるほどな。「生成系AI」ってこういうことか。ChatGPTは文章書きのツールなんだなって。でも、これも誤解。

じゃあ、本質は何か。結論としては全部、だと私は思っています。仮にビジネス活動を大きな視点で捉えるとするじゃないですか。そうすると、検索して、情報収集して、その情報を相手に合わせて分かりやすいように見せる、と言う流れだと思うんです。

ビジネス活動の検索→情報収集→アウトプット

たとえば営業活動。お客様のことを検索、あるいは競合を検索。そして情報収集、そのうえで提案書にまとめてお客様に見せる、と。この一連の流れをすべてやってくれる、もしくはサポートしてくれるのがChatGPTの本質であると、私は思っています。

たとえば、私はこないだ実際に実務で使いましたけど、セールスレター。当社の会計入門セミナーを開催するので、それの告知のためにメールを送るんですけど、その時にも使いました。まずは検索。会計に苦手意識を持っている人は、どんなところでつまずくんですか?と言うのを聞いてみます。

もちろん、すぐに答は返ってきません。たとえば、「自分自身のビジネスを起業する場合にも、会計知識は不可欠だと考えました。起業家は、企業の財務状況を正確に把握することができることが求められます」なんて答が返ってきて、いや、それうちのお客さん候補じゃないから。みたいなのを聞き直す必要があります。やりとりしていくうちに、「ステップ・バイ・ステップで分かる」というキーワードが見つかるんです。じゃあ、そのステップ・バイ・ステップを使って、セールスレター、つまりお客さんに送るメールの文面書いて、ってなります。

これが半自動でできるんだから、すごいなって思います。そして、働き方が変わるなって痛感しました。だって、人間の知的活動のほぼ全領域にわたってAIが実行してくれるわけですからね。

ChatGPTを使いこなすAIフレンドリーな働き方

そして、ここまでくると、これからのビジネスパーソンには、AIと共に働く力が必要というのもお分かりいただけるのではないでしょうか。だって、あらゆる領域を効率化、もしくは効果的にサポートしてくれるわけです。だとしたら、AIフレンドリーな働き方をしている人と、そうでない働き方をしている人とでは、大きく差がつきます。

ちなみに、あくまでもAIフレンドリーです。AIそのものを理解しよう、という話ではないです。私だって、ChatGPTのことは、通り一遍の仕組みしか分かっていません。むしろ大事なのは、いかに使うか。もちろん、いかに使うかを突き詰めていくと、背後にある仕組みを知っている方がいいよね、となりますが、普通のビジネスパーソンにはそこまで要求されないと私は思っています。

というか、AIの進化の方が早いでしょう。いまのChatGPT、無料版だとGPT3って言うシステムが背後で動いているらしいですけど、これが進化すると、仕組みを意識しなくても使えるようになるはずです。むしろ人間に必要なのは、AIをいかに使うか。それを私は「AIフレンドリーな働き方」と言っているわけです。

その時に大事なのは、私は文章力だと思っています。というのは、ChatGPTに命令する時に文章を使うわけじゃないですか。あなたの役割は○○で、□□の情報を出力してくださいって。この命令の善し悪しで、ChatGPTが求める結果を返してくれるのか、それともありきたりな答になってしまうのか決まります。

なので、文章力。自分がChatGPTにやらせたいことをどこまで精緻に言葉に落とし込むかが重要になってきます。ということで、これからは、文系ビジネスパーソンの活躍の幅が広がるんじゃないか、なんて私は思っています。

この記事を書いた人

MBAの三冠王木田知廣

木田知廣

MBAで学び、MBAを創り、MBAで教えることから「MBAの三冠王」を自称するビジネス教育のプロフェッショナル。自身の教育手法を広めるべく、講師養成を手がけ、ビジネスだけでなくアロマ、手芸など様々な分野で講師を輩出する。

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