ケア+インフルエンサー=ケアフルエンサー

アメリカで生まれた「ケアフルエンサー」という言葉をご存じでしょうか?命名したのは南カリフォルニア大学のフランチェスカ・ファルザラノ助教授。祖父母の介護をしている若者の中で、その様子をSNSで発信する人を指します。ネーミングの由来は、「ケア」と「インフルエンサー」であることは言うまでもないでしょう。

孫世代の若者が祖父母の介護の現実を描写することで、一般的な介護に対する理解と認識が深まっています。

介護業界を変える起爆剤になるか?

この動きは、人手不足が叫ばれる介護業界において、大きな意味を持つかもしれません。ケアフルエンサーたちが介護の現場からのリアルな声を伝えることで、介護に対する悪い印象を減少させ、より多くの支援や理解を社会に呼びかけることになるでしょう。彼らの発信は、介護が単に個々の家庭の問題ではなく、社会全体で共有すべき課題であることを訴えています。

日本では問題になっているヤングケアラー

翻って日本では、家庭内でシニアのケアをする若者は「ヤングケアラー」と呼ばれます。こちらはまだネガティブな側面が強く、社会的なサポート体制の構築が急務でしょう。ケアフルエンサーによる活動は、介護に対する新たな光を当て、若者が介護に積極的に関わるきっかけを作っています。この新しい波は、介護に対する社会的なタブーを破り、よりオープンな議論を促進する重要な一歩なのかもしれません。

aged care photo

この記事を書いた人

MBAの三冠王木田知廣

木田知廣

MBAで学び、MBAを創り、MBAで教えることから「MBAの三冠王」を自称するビジネス教育のプロフェッショナル。自身の教育手法を広めるべく、講師養成を手がけ、ビジネスだけでなくアロマ、手芸など様々な分野で講師を輩出する。

ブログには書けない「ぶっちゃけの話」はメールマガジンで配信中