今日は、バイテック・グローバル・ジャパンの鷲巣さんとランチ。同じ会社でこそなかったが、野心的なプロジェクトを企画段階から一緒にやった、いわば戦友だ。
会うのは2年ぶりだが、相変わらずのバイタリティ。しかも、経営者としての風格がそこはかとなく漂い、何とも頼もしい。
一通り近況報告をしたあとは、当然昔話になる。一通り、共通の知人の話をした後、「あの頃は…」と話し始めた鷲巣さんの言葉が印象的だった。
サラリーマンとして仕事をしているつもりはなかったし、大きな裁量を持って仕事を
任されていたと思っていたが、それでも経営者になった今から考えると、ある枠組
みの中で仕事をしていた
たしかに。
サラリーマンとして、新規事業の立ち上げをやっていたときには、創業というのはこの延長線上にあるのだろう、と考えていた。
が、実際始めてみると…
ちょっと違うんだよなぁ
いや、だいぶ違う。サラリーマンと経営者の間に、こんなにもギャップがあるとは思わなかった、というのが正直な感想だ。
どこが?
うーん、一言で言い表すのは難しいので、たとえ話をしてみたい。タイのゾウ使いの話だ。
野生のゾウを連れてきて芸を仕込むとき、最初に何をするか。暴れて逃げ出そうとするゾウを、地にしっかり根を張っている太い竹につなぎ止めておくそうだ。
ゾウは、竹を引っこ抜いて逃げ出そうとひとしきり暴れるのだが、やがてどう頑張っても逃れられないと気づく。
あとは楽勝だ。今度は、地面に刺した小さいクイにつなぎ止めたとしても、ゾウは二度と逃げ出す気を起こさないと言う。
これと同じで、サラリーマンの時も、本当はいつでも引っこ抜ける小さなクイを、あたかも太い竹であるように錯覚していた気がするんだ。自分で自分の限界を決める、とでも言うか。
この錯覚があるかないか、がサラリーマンと経営者の大きな違いだと思う(うーん、ちょっと微妙で伝わりにくいな)。
この記事を書いた人
木田知廣
MBAで学び、MBAを創り、MBAで教えることから「MBAの三冠王」を自称するビジネス教育のプロフェッショナル。自身の教育手法を広めるべく、講師養成を手がけ、ビジネスだけでなくアロマ、手芸など様々な分野で講師を輩出する。
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