前回の記事で、マネー・カレッジは「投資家の目線で情報を提供する役割」を担いたい、と書いたわけですが、今日(2月26日)の日経で関連する記事がありました。

1面左下の福井日銀総裁の談話を紹介した記事の中で、

  「金融商品の魅力とリスクを顧客にわかりやすく説明することが重要だ。(金融の)プロの責任は重い」

とのコメントが紹介されています。

が、これはちょっと違うんじゃないかな。あ、福井総裁が、ということではなく、「(金融の)プロの責任は重い」と書いた日経新聞が、です。

「金融のプロ」が何を指すかは人によって違うのでしょうが、かりにファンドマネージャーなどの運用サイドの人を指すとしたら、その人たちに、「金融商品の魅力とリスクを顧客にわかりやすく説明すること」を求めるのは、ちょっと酷なんじゃないか、と思うのです。

実際、仕事柄これまで様々なお金のセミナーに行ってきましたが、運用サイドの人って、独自の世界観というのか、シロウトにはわかりにくい説明をする人が多いと感じています(もちろん、例外はいるけど)。

だとしたら、「金融商品の魅力とリスクを顧客にわかりやすく説明すること」は、「金融のプロ」にだけにまかせるよりも、「コミュニケーションのプロ」との共同作業でなされるべきだと思うんですよね。おそらくは、福井総裁も、その意図で広く「プロ」という言葉を使ったのではないかと想像します。

実際、米国では、投資家に対するコミュニケーションのプロ、とでも呼ぶべき、”Investor Communication”を専業とする会社すらあるほどです。

昨年出席したICIの年次総会では、参加企業のブースが出展されていたのですが、出展全86社中、すくなくとも5社は、この、”Investor Communication”会社なので、「コミュニケーションのプロ」の存在は認知されていると言って良いのではないでしょうか。

金融商品も、そして投資家も、多様性を増している中、ひとりの「プロ」にすべてをまかせるよりも、プロ同士が協業する、というのが将来の日本の姿かな、と思うのです。