マイクロラーニングはまだメジャーな学習形態になっていない気がしますね。
大きなトレンドになっていないマイクロラーニング
マイクロラーニングというのは、分量が小さいコンテンツで学習を深めるというものです。最近の流れでは、コンテンツというのは短い動画を指すことが多いですね。3分程度の短いものを見よう、と。
その理論的背景がこちら。
【MBAの心理学】スマホ時代、集中力が保つ限界はわずか8秒。一方で、短い集中力の中で学んだ知識は忘れにくく、60日後でも80%を覚えているとも。すなわち、短い動画のマイクロラーニング学習が有効との結論。マイクロソフトの行った調査なので、多少割り引いて考える必要あり pic.twitter.com/BumhX6lOQG
— 木田知廣 (マサチューセッツ大学MBA講師) (@kidatomohiro) December 1, 2024
は、8秒っすか…。最近のショート動画ばかり見ている若者はそんな感じなのかもしれないですね。
私なんかの立場から見ると、ビジネスパーソンの学習に興味があるわけですが、大きな流れとしてこっちに行くだろうな、と思っていました。それで書いたブログがこちら。
メルマガ MBAの三冠王 Vol.130 マイクロラーニング動画の難しさ
短い動画をつくることの難しさと、それを乗り越えるためのシナリオライティングを解説しています。
これ(↑)を執筆したのが2020年3月ですから、今後は大きくシフトしていくんだろうな、と思いつつ、実際のビジネス界では大きなトレンドにはなっていないと感じています。
ビジネス動画自体は広まったけれど…
もちろん、ビジネスのさまざまなスキルを解説した動画は多くなりました。でも、実際のところは見られていないんですって。その理由も明快で、
面白くないから
だそうです。
それはそう、ですよね。自分の中に問題意識を持っていない人が、いきなり「フレームワークがぁ」とか「マーケティングとはぁ」とかの動画を見せられたら、「何言っているか分からない」となってしまうでしょう。
しかも、最近の動画視聴者はショート動画を数限りなく見ているので目が肥えていますからね。ちょっとでもツマラナイと、あっさりスルーされてしまいます。タイパ悪いな、みたいに。
そうするとここで、AI<人工知能>の登場でしょう。先日の予測でもあったとおり、今後は積極的な人工知能が増えていきます。仕事ぶりをみながら、人工知能が「あなたにはこの動画がオススメです」と勧めてくれるという世界観でしょう。これならば本人の問題意識にマッチするので、「面白くないから」という壁を越えられるはず。
実際、アメリカではそんな方向に進んでいる気もしていて、それを感じさせるのがカーンアカデミーの取り組み。
【MBAの心理学】米カーンアカデミー謹製アプリKhanmigo(カーミンゴ)の目指すべきは、人工知能による完全習得学習か。安易に回答を教えるのではなく、やる気を刺激するアプローチは説得力十分。もっとも、創業者のカーン自身は「AIに関しては急がば回れ」のポジションとも言われる pic.twitter.com/IaKMJxKJ7X
— 木田知廣 (マサチューセッツ大学MBA講師) (@kidatomohiro) November 30, 2024
もともとが動画で教えるところから始まったので、人工知能 x ショート動画の有効性が検証されているのだと思います。今後の日本の学習形態の参考にしたいですね。
この記事を書いた人
木田知廣
MBAで学び、MBAを創り、MBAで教えることから「MBAの三冠王」を自称するビジネス教育のプロフェッショナル。自身の教育手法を広めるべく、講師養成を手がけ、ビジネスだけでなくアロマ、手芸など様々な分野で講師を輩出する。
ブログには書けない「ぶっちゃけの話」はメールマガジンで配信中。
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