私事ではありますが、先日父親が腹痛のため入院しました。で、お見舞いに行ったのですが、ああいうときというのは、どうしたらいいか分からないものですね。種々の検査を終わって、見立てとしては一応「胆嚢炎」。なじみのない病名なので、どう対応して良いか分からず、看護士さんからの説明を「はぁ、はぁ」と聞いているばかり。具体的なアクションを起こせない自分に何とももどかしさを感じました。
こういうときに、自分にもっと「医療サービスを受ける側の心得」みたいなのがあれば、ずいぶんちがうだろうな、と思うんですよ。お医者さんや看護士さんにどんな質問をすべきか?その回答にもとづいて、どのような医療サービスを期待するのか?それをどのように相手に伝えるのか?なんかが分かってくると、「納得した医療」を受けられると思うんですよね。
一応、「患者学」というのがそれに当たるコンセプトだと思うのですが、Wikipediaでもほとんど記載がないし、それほど盛り上がっていないような印象です。Amazonで検索しても、上野先生の「最高の医療をうけるための患者学」(2006年)以降は、「これだ!」という本が出てない感じ。もしくは、「医者はいらない」のような医療に否定的なトーンの本ががん治療系を中心に多数ありますが、ちょっと違う感じがしています。
ホントのところは、患者学のような大事なコンセプトを広めるために、ウチの認定講師制度をプラットフォーム的に使う…というアイデアがあるんですよ。しっかりと監修されたコンテンツを、一定の教育を受けた講師が日本全国で伝えていく、と言う観点で相性は良いはず。ただ、ユーザー側にニーズが無さそう。というか、あくまでもニーズは潜在的であって、ビジネスとして取り組むにはまだ機が熟していない感じでしょうか。
ということで、しばらくは本を読んだり実体験を踏まえて、自分なりに「医療サービスを受ける側の心得」をまとめていきたいと思います。下記、現状においてお医者さんに質問する項目です。だれか、この分野に経験ある人が補足してくれると嬉しいんだけどなぁ。
- 症状は?
- 診断は?
- もし分からないとしたら、どこに行けば分かるのか?
- そのための障害はあるのか?
- 原因は?
- 治療法は?
- 症状への対処なのか、根本的な治癒なのか?
- リターンは?(どの程度の治癒が認められるか?)
- リスクは?
- どこで治療するのか?
- 今入院している病院でどこまで治療できるのか?
- 転院するとしたら、どこか?
- 転院のトリガーは何か?
- 転院の意思決定は、誰がおこなうのか?
- 転院のタイムフレームは?
- 医師が患者に望むことはあるか?
- 医師が患者の家族に望むことはあるか?
- コミュニケーションの取り方
- 医師はどの程度その病院にいるのか?
- 誰が質問するのか?
- 患者自身、患者の家族は質問しにくい
- もしくは、質問したとしても回答の妥当性を計りにくい(他の事例を知らないので)
Photo by Lisa Brewster
この記事を書いた人
木田知廣
MBAで学び、MBAを創り、MBAで教えることから「MBAの三冠王」を自称するビジネス教育のプロフェッショナル。自身の教育手法を広めるべく、講師養成を手がけ、ビジネスだけでなくアロマ、手芸など様々な分野で講師を輩出する。
ブログには書けない「ぶっちゃけの話」はメールマガジンで配信中。