研修やセミナーでグループワークを上手にやるコツってご存じでしょうか?
あ、この場合は、講師としてグループワークをどう設計してリードするか、ということではなく、一参加者としてどのようにグループワークに取り組むと、稔り多きものになるかという観点です。
答は、「接続詞」を意識すること。
だって、グループワークって言葉のやりとりじゃないですか。誰かが何かを発言したら、それに反応して次から次に意見を述べあうのが本来の形です。逆に言うと参加者それぞれが勝手な意見を言っているだけでは、議論にすらなっていません。まあ、たいていこういう場合は意見が出なくなって、「……」とビミョーな沈黙がつづいてしまうという自体になるわけですが。
で、その接続詞は、大きくは下記の7つに集約されます。
同意:「賛成です」などの言葉で賛意を述べる Agree
質問:「それって○○ということですか?」と、ある意見に関して分からないことを質問する Question
拡張:「それに関連することですが」と、ある意見に触発された、別のアイデアを述べる Enlarge
違和感:「そこにはちょっと違和感があって…」と。ある意見への違和感を述べる Disagree
対案:「○○というよりむしろ△△」など、違和感に基づいた別のアイデアを述べる Counter
交通整理:「その意見は先ほどの○○と反対ですよね?」など様々な意見をグルーピングしたり因果関係を整理する Structure
抽象化:「いろんな意見が出ましたが、要するに」など、様々な意見をまとめる Abstruct
最後の二つはちょっとマニアックですが、これを意識するだけでディスカッションが進んで、学びが大きくなります。
ホントは、ここら辺のことはディベートで学べるのですが、ディベートはどうしても「相手を論破する」という前提があるので、向かない人には向かないんですよね。
この記事を書いた人
木田知廣
MBAで学び、MBAを創り、MBAで教えることから「MBAの三冠王」を自称するビジネス教育のプロフェッショナル。自身の教育手法を広めるべく、講師養成を手がけ、ビジネスだけでなくアロマ、手芸など様々な分野で講師を輩出する。
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