講師って、一見すると人前で話している「だけ」のように見えるかもしれませんが、その背後にはいろいろなスキルがあるんですよ。
その中でも、「的確にフィードバックする力」というのは大切だな~、とあらためて感じています。
そのココロは、講師の役割は「聞き手の頭の中に新たな知識を定着させ、より良い方向に行動を変えること」だから。
講師ってのは話してナンボではないし、知識を伝えるだけでもダメで、聞き手の行動にまで責任を持つというのが我々の考え方デス。
まあ、「講師」って名乗ってる人手もここまでできていない、もしくは考えてない人もいるけどね~。
んで、冒頭の話しに戻りますが、フィードバック。
対話型のセッションやアクティビティを採り入れた研修では、受講者の発言や行動に対して講師がコメントするという場面もあります。というか、もう少し戦略的に言うならば、フィードバックする機会を作るためにアクティビティを採り入れていると言ってもいいですね。
そうすると、フィードバックの精度が大事になってきて、その人個人個人にあわせて、「どうやったらこの人の行動は変わるだろう?」と想像しながら言葉を選んで語りかけることになります。
そこで出てくるのが、「人材育成ピラミッドモデル」というものね。
行動の背後にある様々なものから、どこに刺激を与えるフィードバックをすれば一番行動が変わるかを考えるためのものです。
ピラミッドというところがポイントで、知識を伝えるだけよりもそれをスキル化した方が良いし、マインドに刺激を与えた方が行動は変わりやすいことになります。
てことは、フィードバックも「さっきのアクティビティでは○○という行動をとっていたけど、物事の見方(認知)を変えたら行動が変わるんじゃない?」という観点から行う方がインパクト大ですね。
というのを最近つくづく感じているので、当社の講師養成マスター講座も若干構成を変えました。
以前は
- 対話型セッションのQPの法則
- 講師プレゼンスのギャップモデル
- たとえ話の三原則
- 信頼関係を築く聞く力
- LPを掘り下げる質問力
- 聞き手のタイプの見抜き方
と盛りだくさんでやっていたのですが、この中からギャップモデルとたとえ話と質問力は削除。代わりに、フィードバックをしっかりとできるようになってもらうために、
- フィードバックのコンセントリックモデル
- フィードバックの三話法
を入れたのです。
先週の土曜日もこの新カリキュラムで講座をやったけど、参加者の方はけっこう頭を使って疲れたんじゃないかな。
ただ、一度マスターしてしまえば、講師の時以外にも使えるスキルですので、ぜひがんばって身につけていただきたいですね。てか、そのために「プレゼン道場」があるようなもんだから、もし練習したい人は、ぜひおいで下さい。
この記事を書いた人
木田知廣
MBAで学び、MBAを創り、MBAで教えることから「MBAの三冠王」を自称するビジネス教育のプロフェッショナル。自身の教育手法を広めるべく、講師養成を手がけ、ビジネスだけでなくアロマ、手芸など様々な分野で講師を輩出する。
ブログには書けない「ぶっちゃけの話」はメールマガジンで配信中。