ゴア氏といえば「不都合な真実」

日経新聞の村山恵一氏がOpinionで「ゴア塾」が紹介されていました。

「ゴア」というのは、米国の元副大統領アル・ゴア氏。映画、「不都合な真実」に携わったことでもご存じのとおり、政界引退後は地球環境を改善するための啓蒙活動に主軸を置いています。

その活動の一貫で教育フォーラムがあり、それが「クライメート・リアリティ・リーダーシップ・コミュニティ」というもの。そのセッションが東京で2日間にわたって行われたそうです。 なんでも、

過去に13カ国で42回実施され、2万人が参加した。日本ではこれが初。企業や官庁の関係者、学生など800人が集まった。

とのことなので、
かなり大規模なイベントだったようです。ウェブサイトを見ると参加費は無料とのことなので、気候変動に興味がある人が集まりやすかったのでしょう。

コンセプトを広げるためにはカスケード教育

このセッション、ネーミングに「リーダーシップ」と入っているところがキモだと思いました。というのは、村山恵一氏も指摘していますが、

参加者は自分が学んでおしまいではない。情報を家庭や職場、地域で伝えよと求められる。トレーニングではスライドを駆使したプレゼン、人を引き込むストーリー展開を習う時間が合った。

と言うことで、このフォーラムに参加した人はリーダーとなって周りの人に影響を与えていこう、と言う流れです。

このように、教育を受けた人が次は教育する側に回るのは「カスケード研修」とも言われますが、コンセプトを広めていくにはよいアイデアです。考えてみれば宗教だってカスケード研修で成り立っているわけですしね。

プレゼンで大事なのは「私たちの問題」

一方で、上述の引用にあるプレゼンやストーリー展開を習う時間というのが、どのくらいの精度で行われたかは気になるところ。

というのは、気候変動のような大きなテーマをプレゼンして、相手の興味をかき立てるのは難しいから。

たとえば、一部では評価されているグレタ・トゥンベリさんのプレゼンテーションは、見る人によっては拒否感を覚えるのではないでしょうか?その大きな理由の1つが、話す話題がグレタさん自身の課題になっていること。そうすると聞いた人の中には「それはオマエの問題だろう」と思う人も出かねません。

むしろこれを、「私たちの問題」とした方が、より多くの人の共感を得ることができます。そのための方法論を学ぶと学ばないとでは、プレゼンテーションの成果が大きく違ってきます。

テクニックといえばテクニックですが、こういうのを通してプレゼン上手な人が増えるとよいな、と思いました。

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