マーケターとしての勘を研ぎ澄ますための「トレンドたまご」チェック。今回は「後付け車椅子電動アシスト」です。

「押シスト!」は、後付け車椅子電動アシストパーツ

昔に比べて、車椅子を街中で見ることも多くなりましたよね?

駅などバリアフリー化が進んでいるおかげだと思うのですが、それでも推す人の負荷は高そう。階段がスロープになったとはいえ、勾配が急なところってあります。

しかも、これからは「老老介護」も増えていくでしょう。押す人の高齢化も進めば、たいへんさもなおさら。

そんなときに救いになるのが「押シスト!」です。ポイントは、「後付け」。従来の手押し車椅子に後付けで電動機能を付加できるパーツです。

「押シスト!」はアリかナシか

では、いつものフレームワークでこの商品の将来性を考えてみましょう。

先に結論を述べると、私はこの商品は「アリ」だと思います。

上述のとおり、明確な痛み(ニーズ)があるためです。もうね、この動画を見るだけで、「これ、欲しい!」と思います。価格が20万円弱を想定されているそうで、それがネックになりそうですが、たとえば介護施設を運営する事業者が購入して、あっちの車椅子、こっちの車椅子と使い回すこととかあり得るのではないでしょうか。

発売は今年中を目指されているようで、楽しみです。

Pain:痛みはあるか?(明確なニーズはあるか): 上述のとおりあります。

Competitor:その痛みがこれまで解決されなかった理由は?:電動式のシニアカーが競合と思われます。ただ、最初から電動式ではなく、「後付け」という点で明確に差別化を図れていると考えました

Now: 今回は痛みが解決できる根拠は?:モーター、バッテリーあたりの技術開発が進んで、発売可能になったと想像します。あと、安全対策も必要そうですね

Promotion: プロモーション上の工夫はあるか?:上述のとおり値段がやや高めなので、最初はB2C市場ではなくB2Bを狙っていくのがよいのではないでしょうか。規模の経済が効いてコストダウンできたらB2Cに乗り込むというシナリオですwheel chair photo

この記事を書いた人

MBAの三冠王木田知廣

木田知廣

MBAで学び、MBAを創り、MBAで教えることから「MBAの三冠王」を自称するビジネス教育のプロフェッショナル。自身の教育手法を広めるべく、講師養成を手がけ、ビジネスだけでなくアロマ、手芸など様々な分野で講師を輩出する。

ブログには書けない「ぶっちゃけの話」はメールマガジンで配信中