忙しい管理職や経営職でも、1年に1度ぐらいは自身の心構えを見直すことがオススメです。具体的にはフランクリン・コヴィー先生のご著書「7つの習慣」がガイド。1. 主体的である、2. 終わりを思い描くことから始める、3. 最優先事項を優先する、4. Win-Winを考える、5. まず理解に徹し、そして理解される、6. シナジーを創り出す、7. 刃を研ぐ。自身がどこまで出来ているか、自戒も込めてお届けします。ちなみみ、最近は8つ目の、『第8の習慣』なんてのが追加されたみたいです。これは、「自分のボイス(内面の声)を発見し、ほかの人たちも自分のボイスを発見できるように奮起させる」ということらしいです。

7つの習慣、前半

ざっくりと解説しますね。まずは「主体的である」。これ、わかりやすいですね。誰かに言われてやるのではなく、自分で始めましょうよ、と。次の「終わりを思い描くことから始める」というのは、「目的を先に考える」ということです。たとえば部下の育成だったら、部下に「こういう行動を身に着けてほしい」というのを先に考えて、そのための手段として指導法を考えましょう、ということです。

次の「最優先事項を優先する」では、緊急度と重要度の2つの軸で物事を分類して、緊急ではないけれど重要なものに手を付けましょうよ、なんてことが言われます。「Win-Winを考える」もいいですね。日本では三方良し、売り手よし、買い手よし、世間よし、なんて言われていますが、同じものでしょう。

理解してから理解される

次は「まず理解に徹し、そして理解される」というもの。これは…難しいですね。たとえば、このライブ配信では様々な形で部下指導の方法を紹介してきたじゃないですか。指導が行き届かない、部下の行動が変わらないとしたら、実はその前提条件である部下の理解が足りない、という恐れがあります。ついつい易きに流れるというか、忙しい中で忘れがちですが、部下の理解は必須であると、私自身も、反省します。

なので、1年に1回ぐらいは「そもそも」として心構えを見直してみましょう、ということで、年も押し詰まった今日、こちらを紹介しています。では、気を取り直して、6つ目。「シナジーを創り出す」。これは、以前のライブ配信の交渉の回を参考にしていただくとわかりやすいです。決まった大きさのパイを奪い合うのではなく、条件を出し合ってパイを大きくしようということでした

そして第7の習慣は「刃を研ぐ」。これ、まさにいま動画をご覧いただいていますが、自分のスキルアップをしましょう、ということです。

なお、前回のライブ配信でおすすめした「マンガでわかる」シリーズですが、こちらで「7つの習慣」バージョンもあります。内容はしっかりしているので、忙しい管理職の方が更に知りたい場合、こちらをお読みいただいても良いと思います。

日本人には追加しても良い?

こういう素晴らしい内容ですけど、日本人にとっては、更にいくつか項目を付け加えてもいいかな、なんて私は思います。もともとがコヴィー先生はアメリカの方ですからね。アメリカでは当たり前過ぎて言うまでもないんだけど、日本には必要という要素があると思います。たとえば、新しい物事にチャレンジする、とかね。個人個人としてもそうだし、組織としても、あるいは社会としても、チャレンジすることを奨励する、みたいのは欲しいです。あるいは、自分の意見を主張する、というのもそう。日本人はどうしても控えめになりがちで、ビジネスでも主張しない人が多いけど、言わなきゃわからないよな、と感じるときってあります。

 

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この記事を書いた人

MBAの三冠王木田知廣

木田知廣

MBAで学び、MBAを創り、MBAで教えることから「MBAの三冠王」を自称するビジネス教育のプロフェッショナル。自身の教育手法を広めるべく、講師養成を手がけ、ビジネスだけでなくアロマ、手芸など様々な分野で講師を輩出する。

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