人間の欲求はさまざまあって、それを分類した学説もさまざまあります。個人的にはEPPSが一番しっくりくるので、もっと多くの人に知っていただきたいですね

部下の動機づけには使えないマズローの欲求段階説

人間の欲求の分類で一番有名なものと言えばマズロー先生の欲求段階説でしょう。ただ、実際の職場で部下のモチベーションアップには使えないと私は思っています。そもそも段階の考え方は心理学的には否定されているわけだし。

では、それに代わる欲求の理論は何かと言うときにであったのが宗形先生の説。

これはこれでわかります。しかも、組織開発なんかのときには、けっこう重要だったりします。神田昌典先生が「成功者の告白」で述べていたことと同じですしね。

一方で、職場で部下の動機づけに関しては、もう少し軽いというか、実務的なレベルでの欲求分類が欲しいところです。

世の中にさまざまある欲求の分類

一方、カウンセリングの世界に目を移すと、ウィリアム・グラッサー博士の選択理論心理学 (choice theory、チョイスセオリー)を取り入れている人も多いと感じています。

  • 生存 (安全・安定、健康)
  • 愛・所属 (愛、所属)
  • 力 (貢献、承認、達成、競争)
  • 自由 (解放、変化、自分らしさ)
  • 楽しみ (ユーモア、好奇心、学習・成長、独創性)

の5つに分類するものですね。ただ、これまた職場での部下の動機づけには難しさがあって、仮に部下が「自分らしさ」を求めているとしても、それを受け入れるのが難しいときがあります。

個人的には人間の欲求を15に分類したアレン・エドワーズさんのEPPSが一番しっくりくると感じているので、ご興味がある方はぜひチェック下さい。内罰欲求とかは、部下を理解するのに必須です。maslow photoPhoto by Luc Galoppin

この記事を書いた人

MBAの三冠王木田知廣

木田知廣

MBAで学び、MBAを創り、MBAで教えることから「MBAの三冠王」を自称するビジネス教育のプロフェッショナル。自身の教育手法を広めるべく、講師養成を手がけ、ビジネスだけでなくアロマ、手芸など様々な分野で講師を輩出する。

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