約10年前の2016年02月03日、「あなたは大丈夫? 10~20年後、人工知能に奪われる仕事100」と題された記事が公開されました。その中で、「人工知能に取って代わられる仕事」がリストアップされていますが、ほぼ「ハズレ」に見えます。まぁ、20年後、2036年にはそうなっているのかもしれませんが。

10年前の予測で、「人工知能に取って代わられる職業」は?

では、同記事で指摘された「人工知能に取って代わられる仕事」を見てみましょう(一部)。

  • 一般事務員
  • 鋳物工
  • 会計検査係員
  • じんかい収集作業員

等が並んでいます。職業名が若干わかりにくいと感じるのは、翻訳だからでしょうか?もともとの調査が、野村総研と英オックスフォード大学との共同調査だったせいかもしれません。

ではお次。今度は「取って代わられにくい仕事」です。

  • アナウンサー
  • 映画監督
  • エコノミスト
  • シナリオライター

予測したのがChatGPT登場以前なのでやむを得ませんが、違和感を覚えます。

鋳物工や収集作業員のような現場の仕事はむしろ人工知能に取って代わられにくいというのが現状での多くの人の見方でしょう。一方で、アナウンサーやシナリオライターなんかはむしろ取って代わられやすい仕事の代表例でしょう。テレビのニュース番組を見ながら、アナウンサーやお天気キャスターが必要だろうかと疑問に思うことも増えました。

将来を考える軸になる人工知能予測

とはいえ、この手の予測には「当たる、当たらない」にかかわらず意味があると個人的には感じています。それは、「未来を考える手がかり」になるからです。2016年時点でこの記事を見とき、「そっかー、将来は人工知能が人間を代替するんだな。ということは…」と発想が広がりました。

結果として、仕事においてもプライベートにおいてもより「人工知能がある世界」に対応する選択をしたはずで、いま、ChatGPT時代にもいち早くなじめていると感じます。

そう言えば、この研究を担った野村総研さんと言えば、「未来年表」が有名です。私も毎年念頭にはこれを見ながら考えるのを楽しみにしています。

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この記事を書いた人

MBAの三冠王木田知廣

木田知廣

MBAで学び、MBAを創り、MBAで教えることから「MBAの三冠王」を自称するビジネス教育のプロフェッショナル。自身の教育手法を広めるべく、講師養成を手がけ、ビジネスだけでなくアロマ、手芸など様々な分野で講師を輩出する。

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